D1チャンピオンズ in セントレア

 近畿・東海地方の空の玄関口、開港してからまだ6年の中部国際空港・セントレア。その広大な敷地にある臨時駐車場を利用して、D1チャンピオンズinセントレアが開催されました。11年のD1グランプリの歴史において誕生した数々の歴代チャンピオンをフューチャーし、シリーズチャンピオン獲得者である今村陽一選手、熊久保信重選手、斉藤大吾選手、川畑真人選手を含む12人のチャンピオン経験者に加え、2011のD1GPシリーズ上位の選手を含めた総勢18台のマシンが集結、まさに頂上決戦とも言える熱いバトルが開催されました。イベントとしては2Dayの開催ですが、前日の金曜日にも前夜祭が行われました。選手の紹介セレモニーでイベントがスタート、その後の車両展示は協賛メーカーの展示ブースが集まるスペースで行われ、カーニバルのような雰囲気となりました。土日の走行もクライマックスはナイトランになるスケジュールで、刺激的な3日間となりました。

 会場となったセントレアの臨時駐車場にはコロシアム風のギャラリースタンドが設置され、その外側からマシンが場内に飛び込んでくる形式。全ギャラリーが走行の一部始終を見ることができるスタイルで、リターンロードがギャラリーのすぐ目の前に設置されるなど、様々な工夫が盛り込まれていました。また、シリーズ戦とは違う審査方法も取られ、コロシアムの3か所に設置された審査席にそれぞれジャッジが座り、さらにドリフトの動きを機械的に調べるDOSS(D1オリジナルスコアリングシステム)も各車に搭載、これらの審査を平均したポイントで競われました。ハイスピードな最近のシリーズ戦に比べるとアプローチのストレートが短く、迫力に欠けるのではとも思いましたが、実際に走行が始まってみるとその心配は全く不要なもの。もちろんスピード域はやや低くなりますが、その分接近戦やぎりぎりの走行が繰り返され、会場は興奮に包まれました。

 Day1は16台に絞る単走予選から追走トーナメント、さらに上位4台によるBattle4トーナメントへと続きます。ギャラリーから走行車両まではナント10mほどの至近距離。相撲の砂被りよろしくタイヤスモークと爆音にまみれ、進入の右コーナーから審査終了ラインまで、息が付けなくなるような走行が繰り返されます。
Battle4に勝ち上がったのは今村、川畑、古口、手塚の4選手。さすがに追走のレベルの高い選手が揃い、ハイレベルな戦いとなりました。その中から決勝には予選トップでテクニックの幅の広さに定評がある今村陽一選手と、角度とスピードを両立させ、ここ一番の強さを見せる川畑真人選手が勝ち上がります。ここまでの安定感では今村選手にやや分があるようにも見えましたが、徐々に調子を上げた川畑選手が追走で今村選手のインに飛び込み、トーナメント優勝を果たしました。

 前日とは違う内容で組まれたDay2のスケジュール。まずは単走ノックアウトから始まります。上位選手といえども単走1本で高得点を決めなければならず、ラウンドを追うごとに台数が絞られて厳しさも増します。そんな中100点を含む高得点を出し続けたのは上野高広選手。ここしばらくはBMW TE382のセットアップに苦労していたようですが、いよいよマシンとのシンクロ具合も復活、強豪ひしめく中見事に単走優勝を獲得しました。
続く追走トーナメントはシリーズチャンピオン4名を除いた14名でツリーが組まれましたが、いずれも名の知れたトップ選手ばかり、まさにD1チャンピオンズにふさわしい華麗なドリフト、そして接近戦が繰り広げられました。この14名の中でも特に輝きを見せたのは佐久間達也選手。これまで優勝経験こそないものの、常にトップ争いに絡む安定感の高さを見せています。さらにこの日は追走の寄せ具合も抜群、初戦で時田選手を2度のサドンデスの末に下すと、その後も野村謙選手、末永直登選手と退け、トーナメント決勝に進出します。対戦相手は魅せる走りでファンも多い日比野哲也選手ですが、どうもこのセントレアでは調子が今ひとつ。さすがに好調の佐久間選手を下すことはならず、追走トーナメント14は佐久間選手が制しました。

 チャンピオンズBattle4では再び川畑選手と今村選手の戦い、昨日悔しい思いをした今村選手ですが、2本目の追走で審査終了ライン直前に手痛いミス、再びトップに上りつめた川畑選手が、トーナメント14の勝者である佐久間選手を迎え討ちます。
チームTOYO TIRES DRIFT同士の戦いとなった今回のファイナルバトル、お互いに手の内を知り尽くしている対戦だけに、僅差の戦いになることは必至でした。1本目は佐久間選手がビタビタの追走でアドバンテージ、さらに2本目は川畑選手がそれを振り出しに戻すような接近追走で当然のサドンデスにもつれ込みます。仕切り直した1本目は佐久間選手が集中力を切らさずに再びアドバンテージを獲得、リターンロードを進むマシンからも気迫が感じられます。そして2本目、追走の川畑選手は加速からの1コーナーでやや遅れ、佐久間選手のインに飛び込む事が出来ず、佐久間選手がD1チャンピオンズの栄冠を獲得しました。


 走行車両とギャラリーの間隔は10m(最短で5m!?)という至近距離。迫力を間近で感じることができ、ある意味シリーズ戦よりも興奮度は高かったと感じました。タイヤスモークを浴びるのもドリフトイベントならでは。

 インターバルの車両展示はピットウォークではなく、D1車両が展示ブースにやってきます。まるでD1車両でストリートイベントをやっているかのようなイメージ。選手と写真撮影やサインも気軽にもらうことができて、ファンサービス度も高いですね。

 今回は解説者としてMCブースに座った初代D1シリーズチャンピオン谷口信輝選手。イベントの合間にはHKSアルテッツァで久しぶりのドリフト走行を披露しましたが、今回参戦しているトップドライバーと対等の走りをしていました。マイクを握らせておくだけではもったいない、まさにスーパードライバーです。

 そして同じく解説者として座っているPWRCシリーズチャンピオン新井敏弘選手もインプレッサで4WDドリフトを披露。ターマックタイヤではグリップが高すぎるため、グラベルタイヤを使用して4輪ドリフトを行っていました。最後には谷口選手とのツインドリも行われ拍手喝采。

 展示エリアのグッドイヤーブースでは、契約ドライバーが過去に使用していたマシンを展示していました。高橋邦明選手のチェイサーや廣田選手のヴェロッサはおなじみですが、手塚選手のJZX81マークⅡや時田選手のソアラなど、懐かしいマシンも展示されていました。

 エビスラウンド後からラジドリを始めたバッドボーイズの佐田正樹さん。今やすっかりのめり込んで、会場でもラジドリを披露してくれました。モンスターエンジンとヨコモのブース紹介まで担当してくれたようです。この模様はビデオオプションにも収録されると思いますので、ぜひチェックしてください。

 次戦はシリーズ最終戦となる富士スピードウェイでの開催となります。斉藤大吾選手がこのままトップを守り切るのか、はたまた今村陽一選手、高橋邦明選手、古口美範選手が阻止するのか、昨年の最終戦では大番狂わせがあっただけに、今年の富士スピードウェイも目が離せませんね!チケットのお求めや詳しい情報は下記D1グランプリオフィシャルサイトにて!


D1GPオフィシャルホームページ:http://www.d1gp.co.jp/

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